あいうべ体操で口呼吸が治るか?
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読んで得する歯のはなし3月28日?の朝日新聞の「元気のひけつ」という記事に
「あいうべ体操」で口呼吸を治せる
と書いてあったと患者さんから聞きました。
図書館でその記事を読んできましたが、
結論から書きます。
あいうべ体操は、口の周りの筋肉を鍛えることに効果はアリと思います。
唾液を出す効果もあるでしょう。
でも、口呼吸になる原因はひとつではないので、
あいうべ体操だけでは治らない症例が かなりあると思います。
特に書いておきたいのは、
口呼吸になるひとつの理由に、上顎や上の歯が出ている、というものがあることです。
上下のあごのバランスが良く、歯も出っ歯でない場合は、唇に力を入れなくても自然に口は閉じています。
でも、上下のあごのバランスが悪く、特に出っ歯気味の場合は、
唇を閉じるために口の周りの「口輪筋」という筋肉に力を入れないといけません。
しかし、四六時中 筋肉に力を入れ続けるていることは不可能です。
寝ている時や、無意識の時には筋肉を緩めているので、
唇は自然と離れ、口は開き、口呼吸になりやすくなります。
鼻が悪くて口呼吸になっている時は、まず鼻を治す。
口の周りの筋肉が弱いときは、あいうべ体操が効果的。
でも、上記のように、歯並びの問題で口呼吸になっているときは、
矯正治療でいわゆる「エステティックライン」が整うように治さなければ、
あいうべ体操をしても口呼吸は改善できないと思われます。
あいうべ体操はしないよりした方が良いと思いますが、
この記事を読んで、出っ歯ぎみが原因で口が閉じないお子さんに、
そのお子さんの口呼吸を気にしているお母さんが
「あいうべ体操」だけを信じ込んで、子供さんを追い詰めないことを願います。