子供によく噛ませる食事とは?

顎の発達を促すには「良く噛むことが大切」なのはよく知られたこと。

お母さん方には
「顎を大きくするには堅いものをかめばいいんですよね。
スルメとかがいいんでしょうか?」
とよく聞かれます。

私の意見はこうです。

スルメも確かに良いでしょう。
ポスカム という専用のガムもあります。

でも おせんべいはダメだと思います。
ああいうパリっと噛めてしまうものよりも、
じわ~っと、何回も何回も噛まないと飲み込めないものが良いです。

できれば、嗜好品としてとることだけを意識するのではなく、
毎日の食事に、「噛まないと食べられないもの」をたくさん入れていくのが正しい方法だと思います。

具体的には、ホウレンソウのおひたし、きんぴらごぼう、切干大根の煮物、などでしょうか。
玄米ご飯も良いと思います。
パンは柔らかい食パンでなく、全粉粒にするとか。

ホウレンソウのおひたしなら少し長目にきります。
きんぴらも、わざと厚めにササガキします。
お肉はミンチや薄切りでなく、安い肉で良いので少し厚さがあるものを選びます。
チキンライスだって、ミンチではなく、その厚めの肉をサイの目切りみたいにして入れて作るとか。
そうすることで、噛む回数を増やします。

たぶん可能なら、西洋料理よりも、昔からの和食を増やしていくと
噛む回数が増えるのでは?

そういうことを少しずつ積み重ねていくことが
正しい食育の観点からも一番大事なのだと思います。

ただし、言うは易し、実行は・・・お母さんの努力がすごく必要です。

子供はえてして噛まないですぐ飲み込めるものを好みますから、
少しづつ少しづつ そっち方向に近づけていくしかありません。

昨日まで、「おかあさんやすめ」に代表される柔らかい食事だったのに、
急に変えて子供がついてくるわけもなく、
長続きもしないでしょう。

富士山に登りたければ、まずは近所のウォーキングから・・・です。

毎回ひと品でも噛みごたえのあるおかずを食べる積み重ねをすれば、
夕食だけでも一年で365回もあるのですから!

ちなみに我が家の食事は「顎が疲れたね」というくらい噛みごたえのある品がよく登場します。
でも、玄米食だけはだめです。
家族全員、白米がなにより大好き。
白米でなければご飯を食べた気がしない・・・というメンバーなのです。

できる事をできるだけ。
細く、でも長く、地道に!

ちなみに、食事以外で、顎の成長を確実に促したいときは
ちゃんとそういうトレーニング方法がありますので、
定期健診の時にでも 私に聞いてください。

(ただし、このトレーニングも、簡単だけど、地道です・・・・あしからず)

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中村歯科ブログ(広島市南区皆実町)