歯ぎしりの治療は年々進化しています

中村歯科ではこの半年、
「歯ぎしり」や「くいしばり」で 歯が欠けてきたり、すり減ってきたり、
肩こりがひどかったり、片頭痛に悩んでいる患者さんが相談に来られる事が
以前に比べて格段に増えています。

理由の一つは、去年TVの「ためしてガッテン」で歯ぎしり、くいしばりが取り上げられたり、
その後もNHKで同様の番組が流れたことで、
一般の人にも問題意識がめばえた? 事があると思われます。

それに呼応するかのごとく、
東京医科歯科大学の昨年と今年の卒後研修では、
歯ぎしり、くいしばり、顎関節症に関する研修が続けて行われており、
私も毎回受講して勉強しています。

ただ結論として、
歯ぎしり、くいしばり は自分ではやめられない・・・ことが判っており、
その対応策もまだいろいろな専門の先生方が其々の見解で診療している・・という状態です。

顎関節学会をはじめ、すべての専門の先生の見解で一致しているのは、
昔のように歯を削ったりして治すのではなく、
治療の第一選択は「ナイトガード(スプリント)」であり、
それに加えて「生活習慣の指導」が大切である・・・ということです。

歯ぎしりを自覚していない人には、まず「自覚」から・・・ということで
そのノウハウもあります。

昼間にくいしばっている人は、夜もくいしばっているというデーターから、
その詳しい対策もあります。

遺伝が関係するので根本的には治らないという先生。

逆流性食道炎の治療で改善がみられることをデーターで示している先生もおられます。

咀嚼筋の専門的なストレッチによって
夜の間にものすごい力で歯ぎしりやくいしばりをしても、
顎関節に悪影響が出ないような筋肉にする方法を提唱している先生もおられます。

夜に使うナイトガード(スプリント、マウスピース)も、
犬歯を少し強く当てたほうが良いとする時代がありましたが
今はどこで噛んでも全ての歯がまんべんなく当たるナイトガードが良いとされてきていますので
中村歯科でもそのタイプに変えています。

歯ぎしりなどの力で、歯周病も悪化しますし、
歯もどんどんすり減ってくると取り返しがつかないほどになり、
歯の根が割れてくることもありますので、楽観はできません。

いずれにせよ、あまりにもひどい症状がある場合は
歯や顎関節を守るためにナイトガードを入れるのが先決ですので
詳しい歯科医師に相談してみるといいと思います。

昔作ったナイトガードを持っているという人の場合、
ひと昔 一部の先生が提唱していた柔らかいものでは効果が無いことも、今や周知の事実ですので
注意してください。。
(歯ぎしりの音の対策だけ・・・という場合は別)

===ナイトガードの治療は保険適応です===

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中村歯科ブログ(広島市南区皆実町)