歯周病の手術はした方が良いか?

歯周病がひどくなると、歯を支えている骨が溶けてしまい、
結果として歯がぐらついて抜かなくてはいけなくなったりするのですが、
そこまで行くまでの「歯周病の治療」の一環として、「手術」があります。

「フラップオペレーション」といい、保険が適用されます。

歯肉に麻酔をして行うので、痛くはありません。

ただし、やみくもに手術をしてもだめで、
きちんとしたブラッシング指導をうけて、
自力でプラークが落とせるようになり、
治るべき個所は治ったけれど、どうしても こことここが治らない
・・・というときに行います。

普通は患者さんの肉体的、精神的負担を考えて、
2~3本づつ行います。

手術では 歯肉を開いて、歯を支えている骨を露出させますから、
歯槽膿漏の状態がはっきりと判ります。
深いところについている歯石も完璧にとれます。
(歯石を完璧に取らないのであれば、手術をする意味はありません)

ついでに骨の形も 今後磨きやすいように(歯ブラシや市幹部らしが的確に当たり易いように)整形しますから、
術後のメンテナンスがとても楽に、そして確実になります。

プラークスコアが20~30%になった人で(磨き残しが全体の20~30%になった人)、
深いポケットが残っている部位は、
手術をしたほうが早くリセット出来ると思います。

手術をしてみると、歯肉を開いてみて初めてわかること、出来る事があることに気がつきます。

どうしても出血がなっくならなかった部位は、根がくぼんでいてそのくぼみにほんの少しの歯石がついていたのだ、とか。
こういう部位の歯石除去は歯肉を開いていても難しいので、
ましてや普段の状態でそのわずかな歯石を取り除くことは無理だったのだな・・・と判ります。

また、上の奥歯の後ろ側などでポケットが深い時は、
骨が想像以上になくなっていることもありますが、
そういう時も骨を削ってうまく整形してあげることで、
手術前よりもその歯の寿命がグンと伸びたりもします。

「手術」ときくと、それだけで拒否される患者さんもおられますが、
徹底したブラッシング指導の後で、セオリーに基づいた手術をするのであれば、
大丈夫なのです。

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中村歯科ブログ(広島市南区皆実町)