結願で得たもの

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お遍路で88か所のお寺をお参りしとおすことを

「結願」 といいます。

 

今回 結願して、徳島から広島に帰ってきた夜、

駅からのバスを降りると、なんと そこに父が立っていました。

 

父も 70歳前半に2年くらいかけて、数人の仲間と 歩き遍路をしたことがあるのです。

 

といっても父の場合は、そういうツアーみたいなもので、

旅行者の人が計画してくれて、道案内の人もついていき、

荷物は移動バスにのせたまま歩くので、

その日の宿が確保できるか不安だったり、道に迷って途方にくれたり、

背中に背負った荷物の重さに悩んだり・・・

ということはない旅だったのですが、

とにかく10回以上かけて、1200キロを自分の足で歩いた経験があるわけで、

その分 結願した私の顔を一分でも早く見て 「おめでとう」 と言いたかったようです。

 

バス停の父は、「おめでとう」といいながら、さっと私の荷物を持ってくれました。

私も「ありがとう」と言いながら、気を使うことなく、父に荷物を半分持ってもらいました。

そして、バス停からうちまで 笑って話をしながら

かなり早い速度で 並んで歩いて帰ってきたのです。

 

84歳の父と、50歳の娘が、です。

 

いろいろな意味で、

なんとありがたい、幸せなことでしょう

 

私が、8年間の1200キロの旅で得たもの・・・

それは、家に帰りつく最後の最後で胸に湧き上がった

このあふれるような感謝の心だったと思っています。

 

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中村歯科ブログ(広島市南区皆実町)