永久歯の先天欠如

今朝の中国新聞に
子ども10人に1人 永久歯の先天欠如」というタイトルで、
放置すれば顎や顔が変形することがある
と言う内容が掲載されています。

こういう記事が出ると、患者さんの不安が高まり、
必要以上に気にされる親御さんがおいでになるのが常です。

しかし、結論として、顎や顔が変形するほどのことは、めったに起こりません!

これは極論です。
(編集者の意図で センセーショナルな書き方になっている?)

たしかに先天欠如で永久歯の数が足りないと、歯並びが乱れます。
それによって、大人になっても虫歯になりやすかったり、歯槽膿漏になりやすかったり、
またその治療が100%理想どおりできなかったりします。

場合によっては噛みにくいこともあるでしょう。

ただし、これは先天欠如に限らず、歯並びが悪い人に共通のことです。

今回の記事の最後のほうにもありますが、
小学校中学年くらいの時点で大きなレントゲンを撮れば判ることです。
また、これらの異常は定期的に しかるべきかかりつけの歯科医院に通っていれば、
適切な時期に指摘されるはずです。

ただし、その治療は程度の差こそあれ、たいていは自費治療の矯正治療が必要になります。

場合によってはそのまま経過をみていると、周りの歯がなんとなく折り合って、
歯並びを治さなくても大丈夫な症例も、たまにあります。

いずれにせよ、これらの異常が見つかったら、
まずは神経質になりすぎず、
でも一度矯正の専門医に相談だけはしておくのが良いと思います。

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中村歯科ブログ(広島市南区皆実町)