薬は正しく飲んでください その2

前回は うちの母が勝手に貰った薬を減らしていることを書きましたが、

私も、自分の医院で同じような患者さんに出会ったことがあります。

 

その時は 骨の中に深く埋まった親知らずを抜歯したので

それなりの強い痛みどめを処方したのですが、

後日 その患者さんは

「術後 痛くて 痛くて 困った」 とおっしゃいました。

 

でも、よく確かめてみると、

「TVで痛みどめはあまり飲まないほうがいい、と言っていたから

一回も薬を飲まないで我慢した。」

とおっしゃる。

 

そんな~、それでは痛いのは当たり前じゃないですかっ!

 

こちらは、その症例に応じて、薬の種類や量を考えて処方しているのであって、

決して機械的に、適当に薬を出しているのではないのです。

 

特に、私は 自分自身もできるだけ薬は飲まない主義なので、

どうしても必要、と思ったときだけ、最小の量を処方するようにしているのです。

 

自己判断で服用するのをやめたり、減らしたりはやめてくださーい。

 

先日も朝日新聞に、

「TVで抗生物質を飲むと耐性菌がでると言っていたから、

と 1日3回で出ている薬を、1日2回にして飲んでおいた。」

という患者さんの話が載っていました。

 

抗生物質は、血液の中の濃度が一定以上にならないと、効き目が出ないのです。

薬にはそれぞれ特性があるので、それに従って1日2回とか3回とかがきめられているのです。

 

勝手に減らすと、それこそ耐性菌が出てくることになるだけです。

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中村歯科ブログ(広島市南区皆実町)