下あごの麻痺
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読んで得する歯のはなし昨日 下の奥歯を抜歯した患者さんから夜に電話があって
「抜歯から4時間たったのに 麻酔でしびれた感じが取れない」
と言われました。
とりあえず 「明日の朝いちばんで拝見しましょう・・」 と答えましたが・・・・
下の奥歯を抜歯するときは、下顎管という太い神経が近くにないか、
必ずレントゲンでチェックしてから抜きます。
昨日のその歯も、もちろんチェックしてから抜歯したのですが、
「痺れが続く」 と言われたら、少なからず嫌~な気持ちになります。
もしかしてなにか見落とした?
いやいや、レントゲンを見直しても、変わったことはない。
じゃあ、何かミスがあった?
麻酔を打つ手順から、抜歯して、縫合し終わるまでの手順を頭の中で思い出してみる・・・が、特に思い当たることもない。
でも、人間の体は、数学の計算のようにはいかないのでありまして、
昔 学生時代の解剖学実習で、それを実感したことがあるので、
もしかして もしかしたら、あそこに本来はない神経があって、
それが傷ついて「しびれ」が続いているのかも・・・・
などなど、ひそかに、心配しておりました。
今朝は 重い気持ちでその方をお迎えしたところ、
「大丈夫でしたー。あれから2時間したらすっかりOKでした!」
と にこにこでおいでになりましたので、
一件落着、ホッとした次第。
これってこの仕事についている者なら、誰でも何回か体験し、
「そーそー、あれって心配するんだよねー」 と共感できるはずの気持ちです。